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家族信託と成年後見制度はどこが違うの?!

最近テレビなどで「家族信託」が注目されていますが、成年後見制度と何が違うのか気になっている方もおられるかと思います。「家族信託」とは、ご本人(委託者)の財産を、信頼できる人(受託者)に預け管理・運用をしてもらう事が可能な制度になります。成年後見制度もご本人の財産を第三者に預けるという点では同じです。しかし家族信託と成年後見制度では目的・理念が大きく異なります。

家族信託と成年後見制度との最大の違いは?!

家族信託では、受託者が委託者から預かった財産を信託契約の範囲内で自由に運用・処分ができます。また、委託者の判断能力が正常な状態でも信託契約の目的に沿っていれば、受託者に財産の管理・運用してもらうことも可能です。例えば、相続対策で相続人へ生前贈与することや、アパートを建設し賃料を受領したり不動産を売却することも可能です。

成年後見制度では不動産の売却は家庭裁判所の許可が必要となります。許可には時間がかかりますし、許可がおりない事もあります。またご本人の財産を相続対策のため相続人に贈与するような事も認められておりません。成年後見制度ではあくまで「本人の財産を守る事」を主眼に置いているからです。

成年後見制度は不便な制度なの?!

家族信託と比べると成年後見制度は不便に見えるかもしれませんが、成年後見制度にも良いところがあります。市役所、年金事務所、施設の入所契約、銀行の手続きなどをスムーズに行う事ができるのです。なぜなら、後見の登記事項証明書という後見人が裁判所から選任された人ですよという公的な書類が発行されるからです。この登記事項証明書を窓口で提示すれば、現在ではどの機関でも手続きを拒否されることはまずありません。また認知症になったご本人が騙されて極めて不利益な契約をしてしまった場合でも、成年後見制度では取り消す事ができるのです。

メリット・デメリット

家族信託

メリット
・本人が元気で判断能力が正常なうちに契約が可能。
・信託契約の内容を工夫する事で多種多彩な財産管理と運用が可能。
・裁判所の許可が不要で相続対策など本人の財産が減少する行為も認められる。
・後日契約の内容を追加・変更する事も可能。

デメリット
・裁判所の監督が無い分、使い込みのリスクがある。
・役所・金融機関等での届出・変更手続きが困難である。

成年後見制度


メリット
・裁判所という第三者の監督下に置かれるため家族信託よりも財産状況の透明性が確保される。
・成年後見人であることが登記され、成年後見人であることの証明書が発行されるので、役所や金融機関での手続きが円滑に進められる。
・本人が詐欺などにより誤った契約をしても契約の取消権が認められている。

デメリット
・本人の財産を相続対策のために贈与する事は認められていない。
・本人の財産を投資などで運用する事は認められていない。
・居住用不動産の売却に裁判所の許可が必要となる。
・一度申立てをした場合、後見制度の利用を停止する事はできない。

どちらの制度も一長一短の面がありますが、家族信託は本人の財産を柔軟に運用する事を目的とし、成年後見制度は本人の財産を守る事に重点が置かれているという理解でよいかと思います。もっとも、どちらか一方の制度しか利用できないわけではありません。双方の制度の良い面を取り入れて、財産の所有者である本人の意思を可能な限り尊重できるようにすべきでしょう。

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